チャップリンの「ライムライト」を観た晩は
久し振りにドライブしたくなった。丁度日付の代わる午前零時をはさんで一時間ばかり、海沿いの道をぶっとばした。
雨の日曜日、図書館のライブラリーで「ライムライト」を見つけ、借りてきた。きっとLIMELIGHTの音楽は、誰もが耳にしているだろう。
チャップリンの「モダン・タイムス」「街の灯」「独裁者」などは観ている。しかし、この「ライムライト」だけは見落としていた。
チャップリンがアメリカを追放され、この映画は彼自身の最高傑作でありながら、当時のアメリカでは公開されなかった・・・という話を、どこかのTVで最近見た。あの喜劇王にして故国アメリカを追われ、それから永い歳月、帰国すら許されなかったとは。この映画は、そういうエピソードを知って、観たいと思っていた。
決して楽しいだけの映画ではないけれど、深い感情が込められていて、年齢を重ねるにつれ、再び鑑賞したくなるだろう。チャップリンの台詞は素晴らしく、できれば台本を手に入れたい。生きる勇気とチャップリンの愛を感じた。
その晩クルマを、ぶっとばしたくなったのは、映画という形式でチャップリンの「白鳥の歌」を聴いたような気がしたからである。
あのLIMELIGHTの旋律は、チャップリンの人生そのものの歌なのかもしれない。
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コメント
はじめまして、こんばんは!
「チャップリン」で検索して来ました。
社会風刺も鋭くメッセージ性の高い彼の素晴らしい作品の数々は、喜劇というジャンルではとてもくくることが出来ませんね。
まさに天才です!
私も今回、「街の灯」を記事にしました、よかったら一度いらして下さいませ~ではまた!
投稿: ルーシー | 2007年1月 6日 (土) 01時54分
ルーシーさんへ
「街の灯」の記事を拝見させて頂きました。
再びチャップリンの映画がみたくなりました。
人生で本当に大切なものを、チャップリンほど映画に込めた芸術家はいない、と思います。
彼の作品に流れるメロディーの多くが彼自身の作曲によるものであるなど、本当に天賦の才を映画に注いだ偉大なる映画人ですね。
投稿: チャーリー | 2007年1月 6日 (土) 04時04分