昼休みのポール・ニザン
Paul Nizan(ポール・ニザン)を今の日本人は知ってるだろうか?サルトルの友人。文学者にして政治家。若くしてダンケルクで戦死。彼 の戦闘的青春は「アデン アラビア」に蒸留され結実した。
昼休み、図書館を散策してて、フランス文学の書架を通り過ぎようとする辺りで、声がかかった。「おい」とポール・ニザンは僕に呟いた。
『ぼくは二十歳だった。それがひとの一生でいちばん美しい年齢だなどとだれにも言わせまい。
一歩足を踏みはずせば、いっさいが若者をだめにしてしまうのだ。(引用 終り)』
この美しい一文で始まる「アデン アラビア」の序には、ニザンに次の言葉が引用される。ー「安楽な生活や美味な食卓を好む若者たち、でなければ女たちとともに心地よい時を過ごしたい若者たちは、アラビアにゆくべきでない」-カルステン・ニーブル『アラビア記』(引用の引用 終り)
懐かしい再会ー。僕は二十歳だった。最初の一文で二十歳の僕の胸を鷲づかみにしたニザン。きっと自宅の書庫を探せば見つかるはず。謝らなくてはならない。大学卒業後世俗の欲にまみれ一度もこの本を手に取らなかった。今からでも間に合うか?座右の本にします。
◇(ニザンに呼び止められる10分前):今日のお昼メニューー
きつねそば:200円也。コロッケ:50円也。それで足りなくて、おいなりさん:100円也。サムライ・ブルー応援コーヒーカップ:60円也。〆て410円也。
いよいよブラジルを打ち破る時が近づいてきた。コーヒーカップ、2つあるよ。2点入れて。
◇
僕のうちなる「アラビア」に行け!、そう ニザンは僕に言いたかったのか・・・。
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