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2006年6月28日 (水)

坂本龍一 「トニー滝谷」 村上春樹

人生に豊かな<?>を投げかける。映画「トニー滝谷」のDVDがレンタルに出てる。大型店でも1本位しかないけれど。

Vfsh0009_1ロカルノ映画祭受賞。でも日本では関係ない。昨年、新宿の映画館で観た。イッセー尾形、宮沢りえ、そして語りの西島英俊がとてもいい。市川準監督の手腕は素晴らしい。

映画を劇場で観たのには訳がある。Jwaveで坂本龍一のテーマ曲と市川監督のインタビューを聞いてただならぬものを感じた。

Vfsh0010_2 坂本龍一のピアノの密やかな旋律は素晴らしい。この映画の豊かさをリードする。彼の曲を聴きたいがために劇場に足を運んだ。そして実際、その曲は耳に残った。

幸せな生活に潜む孤独感や哀しみ、喪失感。村上ワールドでお馴染みのテーマ。違うのは音楽家・坂本龍一(テーマ曲)*市川監督(映像造型)*イッセー尾形+宮沢りえ*西島秀俊(語り)の積分でハルキ・ワールドを超えた表現に高まる。

洗練された哀しみの映画。

文春文庫『レキシントンの幽霊』所収。ちょっと怖い短編集ー。

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コメント

こんにちわ、
「トニー滝谷」はまだ見ていないのですが、
とても見たい映画のひとつです。

チャーリーさんのブログを見てびっくり!
「レキシントンの幽霊」を持っているのに、もちろん読んだのにその中にこの映画のお話が入っていることをすっからかんに忘れていました。

・・・とはいえ私が読んだのは文庫になる前の話しなので、仕方なかった・・ということにしておきましょうか(>_<)。

さてさて、どこにしまったのか・・?
さがし出して、もう一回読んでみなければいけません(^.^)。

投稿: ツッキー | 2006年6月29日 (木) 14時06分

ツッキーさんは村上春樹ファンなんですね。

僕は「スプートニクの恋人」くらいまでの愛読者です。村上さんのせいではなく、職業人としての余裕のなさから、小説という形式から離れて久しいです。

でももう一度小説の世界に戻るなら、少しキザかもしれませんが、洋書で「ハルキ・ムラカミ」の小説に戻れたらいいなと思います。

「トニー滝谷」はレンタルショップで一週間レンタルで本数が少ないですが、機会があったら、見てくださいね。

BGMのようにサウンド・トラックだけでも楽しめる、不思議な映画ですよ。  

投稿: チャーリー | 2006年6月29日 (木) 20時29分

ファン・・というほどでもないのですが、
若い頃それなりに読んでいました(>_<)。

「トニー滝谷」読み返しました。
不思議なお話でした。。。
このお話で映画を作ろうと思うところも不思議ですね。

英語が苦手なので、
「ハルキ・ムラカミ」はわたしには無理です(笑)。

投稿: ツッキー | 2006年6月30日 (金) 22時23分

「トニー滝谷」の小説の中に

「トニー滝谷の人生の孤独な時期は終了した。」(引用おわり)

というさりげない一行があります。いかにもハルキ・チックで映画でも確か使われてました。

この文章って、きっちり英文になると思いませんか?彼の文体は英語圏のロジカルな言語に合うので、あれだけ評価が高まったという気がします。

ミシマなどは、あのレトリック、形容詞のオンパレード、比喩が、彼らにどこまで判るか・・・。

チャーリーも英語は苦手でしたが、ある日目が覚めると、英語が“判って”しまった。
映画を見ても、外国に行っても、もう昔の自分には永遠に戻れないのを知った・・・判ります?村上春樹の文体の真似、しました。

それではまた

投稿: チャーリー | 2006年7月 1日 (土) 05時58分

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