ドア・イン・ザ・フロア キム・ベイシンガーの魅力
久しぶりにいい映画を観た。キム・ベイシンガー見たさに見た映画がこんなにいいなんて・・・という云い方は彼女に対して失礼だ。しかしキムに感謝しなくては。僕を見る気にさせたコトに対して。
ほとんどノーマークの作品。キム・ベイシンガーの大人の色香で少年の童貞を奪う話という掴み。映画「思い出の夏」のような海辺のひと夏の話だもの。
しかし深い映画だった。映画を見終わってジョン・アーヴィング原作と知る。襟を正した。あの「ガープの世界」「ホテル・ニューハンプシャー」に並ぶ佳作が誕生してた。
ジェフ・ブリッジスがいい味。童話作家で好色。魅力だ。そして語り口がいい。“物語る”術を心得た男だ。
少女はダコタの妹、エル・ファニング(5歳)。気持ち悪いほどダコタに似てる。きれいで芸達者。姉をしのぐかも。
性の捉え方が深く含蓄がある。彼女が生きるための行為として捉えられている。そしてアーヴィングの世界が持つ暴力や死。なのに可笑しさ。お金があればDVDを買っても後悔しないはず。
「東京タワー」(黒木瞳・主演)が100本束になっても叶わない世界がそこにはある。お子さまvs大人程の力量・教養・人間観察の差。
週末の夜にひとりで見るのに相応しい映画。ドキドキするシーンもあるので慎重に。
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コメント
アーヴィングの「未亡人の一年」が原作ですね。これは未読ですが、アーヴィングは好きな作家です。いい原作があると映画はかすみがちですが、何故かアーヴィング原作の映画化はどれもいい味出してますよね。(私は「ガープの世界」が一番のお気に入り)
ジェフ・ブリッジスって好きなんですよ。決してカッコイイ訳じゃないけれど雰囲気のある俳優さんですね。
そしてキム・ベイシンガーも素敵な女優さん♪
チャーリーさんのブログはいっつも素敵なものを紹介して下さるので参考になります。
今度借りてみま~す!
投稿: 麻波郎 | 2006年7月 1日 (土) 10時33分
映画を観る前に、頭でっかちになると楽しみは半減してしまう。けれどどれかを選ぶ時に情報はいる・・・。そんなジレンマをいつもかかえている気がします。
この映画を選んだのは、本当にキム・ベイシンガーの憂い顔に「どんなかな?」という素朴な興味がフックだった。
だからアーヴィングと知って選んだんではなく、観ているうちに深いなあ、凄いなあと発見したところが面白かった。
こうやって作家は発見されるんでしょうね。
僕も「ガープの世界」は大好きです。ジョージ・ロイ・ヒルから入りました。ジョン・リスゴーでしたっけ?オカマの大女(大男)役。なぜか印象的。あの映画も日常に暴力が侵食する部分が怖かったし面白かった。最後は「おい、やめてくれよう・・・」となりましたけれど。
今朝はブラジル戦をみてるです。0:0です。
投稿: チャーリー | 2006年7月 2日 (日) 05時05分