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2006年6月 4日 (日)

映画「ブラザーズ・グリム」の楽しみ方

予告編で面白そうだった。親子で一緒に観た。久しぶりの親子映画鑑賞会。

(ネタばれしません)グリム童話のインサイダーものですが、監督テリー・ギリアムは、やはりタダモノではない。大人も子供も一緒に楽しめる、ちょっとこわくて、ワクワクさせるお話に仕上げた。自分の子供と遊ぶテリー・ギリアムの映像を見たことがある。こころが子供と一緒になれる人なんだろう。彼の書斎は、こども部屋がそのまま大人仕様になった感じである。

広角レンズが上手に使われている。画面に奥行きと空間を感じさせる。いろいろなエピソードがつづら織りになっているが、やっぱりモニカ・ベルッチ姫のお話は山場だった。なんで美女が叫ぶ姿は、映画と相性がいいのだろう。

グリム兄弟は合理主義者で、童話は民間伝承を口述筆記したものという設定や、この時代には森が怖い存在だったことなど、説得力あるお話の展開だった。民衆のこころの中にあるお話は実はリアリティある実在の事件の想像力による変容である、という解釈を僕は感じた。

子供と一緒に観てよかったのは、ひとりで見るより、次の展開を親子で語り合える映画だったから。映画館ではなくて、自宅で寛ぎながら、観るのに良い。できれば、照明を落として、映画館のような雰囲気をつくってあげると、子供は喜ぶだろう。

監督のテリー・ギリアムは「未来世紀ブラジル」や「12モンキース」で、好きになった。とても造形力のある、そしてどこかいたずらっ子がそのまま大人になってしまったような所がいい。確か「モンティ・パイソン」出身。イギリス人の少し毒のあるユーモアがある。

美女のチョイスは、趣味が良い。「12モンキース」でもブラピやブルース・ウィリスの相手役のマデリーン・ストウが、とっても美しくていい。お勧めの映画のひとつです。

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