映画「軽蔑」を PCで
観た。1963年の名作がデジタル・リマスターで比類なき美しさ。高 校生の時に名画座で雨降りのフィルム(傷だらけ)で見た。既に退色した映画だった。
だからPCで見てその美しさに息を呑む。ブリジッド・バルドーのヌードが女神のように美しい。
見直してみて映画監督役で出演してる実在のドイツ人監督フリッツ・ラング(撮影当時72歳)のその風格。「イントレランス」「M」など映画史に残る傑作群。ヒトラーに反旗を翻し亡命。そのドイツ表現主義映画監督が眼前にいる有難さ。
ゴダールが真に偉大なのはこの映画史に対する敬虔な想いである。既にこの世にいないラングは永遠に映画の中で生きる。
(最後のシーンは溝口健二監督の「山椒大夫」のラストシーンへのオマージュ。そうゴダールは語った。)
溝口健二とフリッツ・ラングが出会う。
何十回もみた映画。これからはPCで何度も止めて見ることだろう。
ジョルジュ・ドルリューの音楽が胸に沁みる。
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コメント
お早うございます!
TBありがとうございました!(ココログメンテナンス中なので、TB受け付けないかと思ってたので驚きました)
ゴダールの代表作ともいえるのに「軽蔑」は観た事がありませんでした。
B.Bの美しさも観るに値するかもしれませんね!
そしてフリッツ・ラング監督!
この人、確か「メトロポリス」の監督でしたよね。
とても豪華なキャストたち・・・。またまた、観たい映画リストに新たな一本が加わりました。有難うございます!
投稿: 麻波郎 | 2006年7月12日 (水) 10時02分
ゴダールは今から三十年以上前は、「映画の前衛」といった感じでみられてました。フランス映画の古典的な流れを好きな人からは「チンピラ」扱いされていたのです。
久しぶりに「気狂いピエロ」や「軽蔑」を見直すと、本当に古典的名作であったことが判る。当時は新しすぎて判らなかった人もきっと見直せば、その瑞々しい映画的快楽が判ると思う。
結局、天才は古典を生み出す人のことをいうんでしょうね。
「軽蔑」はイタリアの実存主義作家・アルベルト・モラヴィアの原作。美しく切なく、しかし楽しめる娯楽映画です。シェーンの悪役、ジャック・パランスが映画プロデューサー役で絶妙なヤナ奴を演じてます。
投稿: チャーリー | 2006年7月12日 (水) 20時11分