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2006年10月 4日 (水)

映画「LAST DAYS」

ガス・ヴァン・サント監督の「LAST DAYS」はニルヴァーナのカート・Affiche_1 コヴァーンが自殺に至る最後の二日間を追う作品。劇的でなくしかし忘れがたい描写。死の謎解きは一切ない。

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ガス・ヴァン・サントの『エレファント』『ジェリー』と死の三部作を形成する。この映画をみてると、ガス・ヴァン・サントの友人リヴァー・フェニックスの死を思う。きっとガスの脳裏には絶えずその死がつきまとってるのだろう。

緑の森の中をさ迷うシークエンスがある。その場面を見ただけで胸が締め付けられる。

そのような孤独な経験を、人は誰もが人生の中で経験する。死に魅入られないことは僥倖なのだ。

芸術が素晴しいのは、死もまた生の一部として生きる意味を問いかけてくれること。ひとりの若者の孤独な魂の震えをキャメラだけが添い遂げる。

映画評論家という職業があるのなら、このような映画をひとりでも多くの人々の目にふれるよう紹介してほしい。評論とは創造的な営みである。ペンの力で観客を動かしてほしい。これはハリウッド映画の対極にあるアメリカ映画である。

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