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2006年10月17日 (火)

周防監督「Shall we ダンス?」の次は

「裁判」をテーマにした『それでも ボクは やってない』(略して「それボク」)。来年1月に全国東宝洋画系でロードショー。(この記事には一切のネタバレはありません。)

試写をみた。観てよかった。観なければ知りえないことがたくさんあった。

<痴漢冤罪>のお話。カフカの『審判』をオーソン・ウェルズは見事な映画にしたけれど、周防監督もまた記憶に残る映画をものにした。内容はファンタジーではなくリアル。それは今の日本が抱える金属疲労の深さからくる。加瀬亮(好演!)が陥る冤罪は明日のボクやワタシが陥る罪と罰。

無実の人を罰してはならない」ーその鉄則が刑事裁判では果たしえない事実を知った。

試写をみた後に会社へ戻るために乗った地下鉄がとっても混んでた。吊革に手をやり鞄を持った手は慎重に場所を選んだ。扉が開くたびに女性が僕の回りに。「お願いだから、来ないで・・・お願い」。願い空しく接近遭遇。・・・黙ってホールドUPするしかない。本当にコワい。冗談ではすまされない現実が日常生活に口をあけてる気がした。

以前、女性専用車両に誤って乗ってしまった体験を思い出した。その時のOLさんの微かに非難を込めた視線を覚えてる。ー「なんで男性のあなたが乗ってるのよ・・・」。ガラスの眼で見返すボクは心の中で君は間違ってると呟いた。人を悪と決め付けてはいけない・・・。ボクは悪ではない。チョイ悪ですらない。女性専用車両を設けるならば、どうか男性専用車両も造ってほしい。男湯と女湯があるように。

痴漢は許しがたい。しかし冤罪もまた許しがたい。

神は細部に宿りたもう。そういうコトバを想起させる映画である。

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コメント

■全国共通 女性専用車両 総合スレッド Part11■
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投稿: ■全国共通 女性専用車両 総合スレッド Part11■ | 2006年10月17日 (火) 11時07分

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