「立派な父親になる」という本
文庫サイズで80P。薄い。雑誌の付録のような豆本が書店のレジカウンターにあって、そのタイトルに惹かれ買った。
日本ユング研究会の会長を務める深層心理学者・林道義・東京女子大教授の著書。(¥286+税 童話屋。)
とても面白い。(章立ては次の通り。)
1.子供は立派な父親を求めている。
2.立派な父親とはどういう人か。
3.立派な父親になるにはどうしたらよいか。
全編わかりやすく、すべての漢字にルビまでつけられ、原理原則(プリンシパル)だけで書かれてる。
もう少し早く読んでおけばよかった。父親業を初めてもうすぐ二十年。本当は父親になった時に読めばよかった。けれど発行は6年前の2001年。
人の心の奥底にはどんな悪人でも、美しいもの、高い上品なものを求めてるという。父親は少しでも立派になろうとする子供本来の心を導け、という論調。子供に感動を与える工夫をせよ・・・という一節もある。なかなか深い、核心の父親論。
最近書店の平台には、お金儲けやもてる為の本、とか幸福の法則、とかその手の本が大流行である。なんか卑しい、あさましい、小賢しい、いかがわしい著者が多い。みな我欲に囚われている。
お金でたいていのものは賄える。お金は大切である。お金は愛を守ることができるから。
けれど、お金で愛は買えない。愛はお金で買い戻せない。弁償もできない。(修繕ならできるだろうか・・・。)
いまからでも遅くはない。
立派な大人にするために、まだ息子たちにしてあげねばならぬことがある。
それを気づかせてくれた本だった。
ボクもまた立派な父親になりたい。
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