ベルイマン監督の逝去の報に接して
20世紀を代表する映画の巨人が亡くなった。今の若者には「ベルイマンなんか知らないよ」、それが本音だろう。
けれど映画を造るなら、あるいは語るなら、ベルイマンを知らずして何が語れるだろうか?
熱烈なファンではないけれど、ベルイマンの偉大さは分かる。あのギリギリと人間の存在を搾り出す映画は、快楽ではなくむしろ苦痛ですらあった。
「野いちご」「処女の泉」「ペルソナ」「沈黙」「叫びとささやき」・・・。
モノクロームの世界に濃密な人間の相克を描いた人。映画の世界を豊饒にした人。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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コメント
主人がベルイマンが好きで
若い頃、よく岩波ホールに観に行きました。
私にはちょっと難解でしたが
でも、「良い」ってことはわかりました。
はじめまして。
少し前から
時々、遊びに来ています。
投稿: のんびりこ | 2007年7月31日 (火) 20時27分
>のんびりこ さん
コメントをお寄せいただき、ありがとうございました。
「岩波ホール」・・・懐かしいですね。ひとつの時代、岩波ホールは芸術系映画のメッカでしたね。
忘れられないのはタルコフスキーの「惑星ソラリス」。岩波ホールで観ました。字幕にバッハのシンセサイザーのことを「電子音楽」と訳してたのが、何故か印象に残っています。
ある時代を、ご主人と岩波ホールで過ごされたんですね。
投稿: チャーリー | 2007年8月 2日 (木) 21時03分
シンセサイザーを「電子音楽」
・・なんだか良い言葉ですね
時代と呼べるほどの月日を
一緒に過ごしてきた人がいる
というのは、幸せなことですね
チャーリーさんのコメントを読んで
改めてそう思いました
もちろん、長い間には
いろんなことがあるわけですが
やっぱり「時間」は財産なのですよね。
投稿: のんびりこ | 2007年8月 3日 (金) 00時08分