アンソニー・ミンゲラの死を悼んで
昨日、イギリスの映画監督・アンソニー・ミンゲラ氏の訃報に接した。享年54歳。あまりにも若すぎる死。
彼の「イングリッシュ・ペイシェント」「コールド・マウンティン」「こわれゆく世界の中で」を観てきて、これから先、彼の描く新たな愛の世界を見ることができないことが悲しい。
今夜、彼の死を悼み、「コールド・マウンテン」を再見した。
彼は愛の世界を描く作家。
人が人を愛することを見つめ続けた作家だった。
二コール・キッドマンとジュード・ロウの会話にある一言、
tiny diamond.
ごく小さなダイアモンド
それが愛。
その輝き、光こそが、人生を照らし出す。アンソニー・ミンゲラはそれを信じ描き続けた。
決して甘いラブ・ストーリーではない。むしろ歴史と過酷な運命に翻弄され、命を賭けた男と女の物語。それらが、映画という形になって、彼の死後、世界に残された。
tiny diamond.
それは、アンソニー・ミンゲラの残した映画。
昨晩の新聞には、小さな死亡記事が載っていた。小さいんだなあ・・・。
アンソニー・ミンゲラを世界は失った。
けれど、彼が磨いたtiny diamondは、こらからも世界を照らし続けることだろう。
それは人間に捧げる希望の光。
あなたの映画は、世界で最も美しいもののひとつです。
ご冥福をお祈り申し上げます。
過去記事⇒ 「こわれゆく世界の中で」
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