1日2000ドルの決裁権
日経ビジネス「アソシエ」3.18号の特集「ビジネス大格言」の中で、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの会社と従業員との関係性について興味深い記事を読んだ。
ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニー日本支社・高野支社長が語る。
「リッツ・カールトンが最も大切にするのは、一番身近な存在の従業員とその家族です。2番目は業者の方とその家族。3番目がお客様となります」(引用 終り)。
お客さまは神様・・・と云われて久しいから、この言葉は個性的だ。
従業員と業者を、内部顧客と位置づけて誇りと喜びを感じて働いてもらうことにより、最高のサービスは生れると、高橋支社長。
うむ。成程。
従業員に迷いがあると、行動やサービス、チームワークに揺らぎが生じる。
そして同ホテルの従業員には、1日2000ドル(約21万円)の決裁権が与えられ、この額以内なら、上司の判断を仰がずに使えるという。
会社に信頼され、権限を与えられているからこそ、自らの判断で心からおもてなしができる。これもまた「性善説」に基いたバリュー・チェーンである。
企業の決裁権限を調べれば、その会社の社員との関係性が浮彫りになるかもしれない。社員を信頼しているか?どこまで権力を委譲しているか?そしてリスペクトし合える関係か?などを判断する有力な情報になるだろう。
ザ・リッツ・カールトンのモットーは次の通りである。
“ We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentlemen.”
日本語訳:「紳士淑女をおもてなしする私たちも紳士淑女です」。
大人がすべてGentlemenであるわけではない。
戦場で真っ先に塹壕から身を乗り出し部隊を率いて突き進むのがGentlemenであるとボクは考える。最前線が過酷であればこそ、ホテルで身心を休めたいと思う。
自分もまたGentlemenでありたい。
しかし、そのためにまだまだ身につけるべきことがある・・・。
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