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2008年5月 7日 (水)

さようなら サーブ

クルマは生活必需品?そう問われれば、ボクの場合「いや違う」と答えるだろう。

それは趣味の領域にある。

しかし自分の意識の中で、「自由」という概念の中核をなす機械(装置)である。

社会人になってから、何台かのクルマと出会い、そして別れてきた。

それら愛車たちは、家族の歴史の中で、それぞれの役割を担い、役割を果たし、あるいは果たせず、しかし家族と共にあった。

手放す「サーブ」との出会いは、三年前。

新車から永らく乗った日産「シルビア」のトランスミッションが壊れ、走行不能となった。シルビアは新婚時代、そして幼子(おさなご)を育てる過程で、働き者のジャジャ馬だった。しかし家族からの信頼は厚かった。

動けなくなったシルビアに、家族全員別れを告げた。

見送ったシルビアに代わるクルマとして出合ったのが、「サーブ」だった。

サーブ(SAAB)は、日本であまり走ってない。

ボクは昔から、それがスウェーデンの戦闘機を造る会社の車だと知ってた。

一言でいえば、大人のクルマ。

結局、クルマとの出会いも運命である。

三年間で4万Km以上乗った。

徳大寺氏は、1日400kmの長距離クルージングに向くクルマと云った。

今はただ満足感と感謝の気持ち。

現役のピカピカの状態で手放せることが、せめてもの誇りだ。

そしていつか再びSAABに。

寡黙なSAABに、お別れを云おう。

さらば友よ

Saab君を、決して忘れない。

しかし生きるため、明日にはその喪失感を忘れよう。

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