素敵な宇宙船地球号
「大河アマゾンの奇跡 ピンクイルカを呼ぶ少女」をみた。友人がディレクターを務めていて、アマゾンに分け入って撮った番組である。
昔、「チコと鮫」という海洋ファンタジー映画をみて、子供心に深い印象を持った。
その影響もあったと思う、大人になって、スキューバ・ダイバーのライセンスをとって、沖縄やハワイの海を潜るようになった。
このアマゾンのネグロ川は、「黒い」。ネグロ、確かに黒い。
そこに数万頭のピンクイルカが生息してる。
しかし、アマゾンにすら、文明の侵食が進んでる。
ダムが建設されるという。建設されるとピンクイルカの交尾のエリアが失われるという・・・。
十七歳の少女が、幼い頃からイルカと共に育った。
岸辺で水面を叩くと、ピンクイルカが集まってくる。そして水の中で戯れる。
しかし、一番心を痛めているのは、その少女に違いない。
映像の力によるものだろう、その少女は実年齢よりも大人にみえた。
夢や希望に満ちていいその年齢に、「現実」が影を落としていると思えた。
このブログではふれたくない事実も描かれていた。人間がお金で魂を簡単に売ることも知った。
この地球号に乗り合わせた私たちに、地球の反対側には、ピンクイルカの未来を案じてる少女がいることを、テレ(遠隔の)ビジョン(画像)が、伝える。
「素敵な宇宙船地球号」という言葉が、アイロニーにならないことを願うばかりである。
| 固定リンク
コメント
チャーリーさん、ご無沙汰です。
お元気ですか?
私も観ました。
とても感慨深い内容に不安をつのらせています。
なぜなら私の中では
「アマゾンの自然の摂理の破壊イコール地球の破滅」と
幼いときからそう思い込んできたからです。
とうとうそうなってしまうのか、とやるせない思いと同時に
なんとか対処できる方法をいますぐ実行しないと‥と焦りと恐怖が交差しています。
オンエアの後、なにもお役に立てずすぐさま何も出来ない自分を責めてしまった次第です。
なにかを感じたままではいけない、
だから行動をどうとったか?そしてどう結果をだせたのか?
すべてをもとの良き時代に本当に戻したいです。
from*mami
投稿: *mami* | 2008年6月24日 (火) 22時16分
>mamiさん
何ができるのか?-それは、重い問いかけですね。
少女がしていたことは、彼女なりの答えを、行動に移していたのでしょう。
チャーリーは、こう思います。
半径200mの中で、最善を尽くすしかない、と。
自分ができることは限られていますが、そのささやかな積み重ねの先に、希望はあるーそう思いたいです。
投稿: チャーリー | 2008年6月25日 (水) 11時35分
ぼくたちができること。
チャーリーさん、
今回ぼくがしたことも単純なことで、
つまり、
「自分が知ってしまったことを伝えること」
でした。
ただそのことだけを考えて仕事しました。
ですから、番組を見てくださって、
『なにかしなければ』
と感じてくださった方は、
周りの人にこのことを伝えてもらえればそれでいいと思います。
映像を録りそこなった、という人がいたら、
ぼくに伝えてもらえれば、
いくらでもダビングしてお渡しします。
とにかく、アマゾン川の支流にダムができるということは世界的な大問題なので、
しっかりウォッチしていく必要があるでしょう。
投稿: arriba | 2008年6月25日 (水) 23時15分
>arribaさん
「自分が知ってしまったことを伝える」
それは簡単なことではないと思います。
昔心うたれたアラン・レネ監督の短編ドキュメンタリー「夜と霧」は、アウシュビッツの記憶と記録についての映画でしたが、許しがたいホロコーストという事実を前に、良識ある人間が何とかして、伝えたいという思いだけで、作品として完成したものという感じがありました。
その映画の中で、収容所が解放された直後の、青年の表情が今でも忘れられないのです。
その、絶望的な哀しみに満ちた視線・・・。
そんなことを、映像というものは、残していけるのですね。
アマゾンの緑に突き出て、異物のようにみえた鉄塔が、非常に印象に残っています。
投稿: チャーリー | 2008年6月26日 (木) 06時09分