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2008年8月 5日 (火)

「嘘を見破る質問力」

書名のリードコピーには「反対尋問の手法に学ぶ」とある。

弁護士の書いた新刊(日本実業出版社)である。

相手の嘘を見破る5つの方法などが書かれてある。平易な決してハッタリのない良書だ。

本書を書いた目的を、著者は巻末で次のように語ってる。

(本書のエッセンスをしっかりマスターし、工夫を加えて) スマートで快適な人生を送っていただくことです。

「スマートで快適な人生」とは、人の「嘘」や「記憶違い」で翻弄されない生活だろう。

テクニックやセオリーを学ぼうと思い読んだこの本で収穫だったことがある。

嘘をつき通すのは、ストレスフルで精神的苦痛を感じるものらしい

一時しのぎができたとしても、人間は自らの「嘘」によって苦しめられる。その摂理は、なかなか気づかぬことだ。そして少し救いがある摂理だ。

結局、人は自ら自らの人生によって贖う。

そう思えば、トラブルに巻きこまれても、少しは冷静になれそうだ。

冷静になれる、ということは大切なコンディションである。

子供たちに、「うそをつくな」と教えるのは、真正直に生きろ、と云っているのではない。

「嘘」によって、自らの魂を穢さないで生きていってほしいから、そう云うのだ。

心の安寧を保つこと。

それは何より大切なコンディションである。

世界は、人が思う以上に、因果応報の摂理に支配されていると思う。

すべての嘘が悪いわけではない。

悪いのは、事実や真実を捻じ曲げて、自らの利のために他人を不利や不幸に陥れる嘘のこと。

それはシェークスピアの時代においても、おそらく太古にも、そして現代にも脈々と続く。

その中で、スマートで快適な人生を送るために、学ばなくてはならないことが、まだまだある。

もっと人間を、知らねばならない。

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