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2008年8月22日 (金)

新刊「脳が教える!1つの習慣」

7月に講談社から出たこの翻訳書の原題は、One Small Step Can Change Your Life.

:The Kaizen Way.

とあった。

「小さな一歩を実践する習慣」を「個人の成功」に応用する道を探ってきたのは、著者ロバート・マウラー博士(UCLA医科大学・臨床心理士)である。

この本が面白いのは、脳のシステムを知った上で、人生をよりよく変えるための原理原則を導き出した点にある。

「小さな質問をする」「小さな思考を活用する」「小さな行動を起こす」「小さな問題を解決する」「小さなごほうびを与える」「小さな瞬間を察知する」等、マスターして損はない実利的な内容だ。

「変化」は脳に恐れをもたらす、ということを認識する。

それを前提に、その恐れを乗り越える小さなステップを学ぶ。

根性論・精神論ではない実利的な技術は、青少年に教えてあげることによって、よい習慣を身につけるのに役立つことだろう。

人間の脳は、4~5億年の人類の進化の歴史を宿していると云う。

大脳基底核は、約5億年前の爬虫類脳。恒常性を司る。

大脳辺縁系は、約5億年前にできた旧哺乳類脳。感情・危険察知・闘争・逃走反応。

大脳新皮質は約1億年前から発達しはじめた新哺乳類脳。想像を司る。

この3つの脳が、人の頭にビルドインされていることの不思議。

脳のシステムを知ることによって、ひょっとすると人間が持つ脆弱性をコントロールしやすくできるかもしれないと思った。

この本は読むだけでなく、実践してみる価値がある。

自分自身を知って、自分をコントロールするためにも。

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