新刊「脳が教える!1つの習慣」
7月に講談社から出たこの翻訳書の原題は、One Small Step Can Change Your Life.
:The Kaizen Way.
とあった。
「小さな一歩を実践する習慣」を「個人の成功」に応用する道を探ってきたのは、著者ロバート・マウラー博士(UCLA医科大学・臨床心理士)である。
この本が面白いのは、脳のシステムを知った上で、人生をよりよく変えるための原理原則を導き出した点にある。
「小さな質問をする」「小さな思考を活用する」「小さな行動を起こす」「小さな問題を解決する」「小さなごほうびを与える」「小さな瞬間を察知する」等、マスターして損はない実利的な内容だ。
「変化」は脳に恐れをもたらす、ということを認識する。
それを前提に、その恐れを乗り越える小さなステップを学ぶ。
根性論・精神論ではない実利的な技術は、青少年に教えてあげることによって、よい習慣を身につけるのに役立つことだろう。
人間の脳は、4~5億年の人類の進化の歴史を宿していると云う。
大脳基底核は、約5億年前の爬虫類脳。恒常性を司る。
大脳辺縁系は、約5億年前にできた旧哺乳類脳。感情・危険察知・闘争・逃走反応。
大脳新皮質は約1億年前から発達しはじめた新哺乳類脳。想像を司る。
この3つの脳が、人の頭にビルドインされていることの不思議。
脳のシステムを知ることによって、ひょっとすると人間が持つ脆弱性をコントロールしやすくできるかもしれないと思った。
この本は読むだけでなく、実践してみる価値がある。
自分自身を知って、自分をコントロールするためにも。
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