映画「ラスト、コーション」
「ラスト、コーション」をDVDで観た。
1942の上海を舞台にしたトニー・レオンと新人タン・ウェイのラブストーリーとしてみた。アン・リー監督も社会派ドラマを造りたかった訳ではないだろう。
この二人のラブストーリーを描くために用意された大戦下の時代の再現は並々ならぬものがあり、豪奢というかその再現規模に圧倒された。
タン・ウェイは、少し幼くみえた。
美しさが際立っていて、その表情による演技は素晴らしい。
トニー・レオンは、渋い。ひたすら渋い。
ヴェネツィア映画祭の受賞は、中国のこの分野での開放表現に対して西欧の驚きがあった、と考える。
「ラストタンゴインパリ」「ラ・マン」「愛の嵐」「愛のコリーダ」等に続く系譜に、いずれ「ラスト、コーション」は並ぶのだろうか。
暗い情熱を湛えた撮影は濃密である。
「バベル」の撮影も手がけたロドリゴ・プリエトの功績。
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