« 新書「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」 | トップページ | プレゼンを 終えた昨日 »

2008年9月 3日 (水)

黒澤明 「蜘蛛巣城」

昨晩のBSで黒澤明監督の「蜘蛛巣城」がOn Airされた。

何度も観た作品だけれど、HDDレコーダに記録した。繰返し観たいと思わせる映像のダイナミズムは、ある意味では黒澤明全盛期の作品であればこそ。

シェイクスピアの「マクベス」を翻案し、力強く想像力に満ちた作品に仕上がっている。

特に、弓矢。

弓矢が、コワイ!

日本の弓矢がこれ程、暴力的に使われた映画を、ボクはあまり知らない。

今でも、弓矢の音が耳にこびりついている。

映画のクライマックスに位置づけられる見所なので、ここではあかさないが、それは見事な見世物になっている。

それと最後の城塞の上で三船マクベスが演説するシーンの望遠レンズとマルチキャメラの使い方。映画を「写真」と云った通り、まさに力ある写真で、ヒトラーの記録映画を観ているようだった。

画面の中に塗り込められた群集や霧もまた、濃密である。

バーナムの森が動くまでは・・・という魔女の予言が当たって、森が動く。

最も映像化して成功した「動く森」は、黒澤の「蜘蛛巣城」だった。

世界のマエストロ、黒澤が頂点で光り輝いていた作品。

それをHDDで記録できる喜び。

世界文学全集のようにして、日本の青少年に伝承したい作品のひとつである。

映画の全盛期は、やっぱりモノクロームの時代なのだろうか・・・。

|

« 新書「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」 | トップページ | プレゼンを 終えた昨日 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 新書「仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか」 | トップページ | プレゼンを 終えた昨日 »