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2008年12月31日 (水)

「建築家 安藤忠雄」(新潮社)

年末の書店の平台で、この本を見つけた。

あるいは、出会った。

モノクロームの安藤忠雄氏のポートレートが表紙で、帯には「建築で闘い続ける男ー。初の自伝、完成!」とある。躊躇せず買った。

安藤忠雄氏の「目力」に、やられたかもしれない。

以前から安藤忠雄氏を尊敬してきた。

「あんただ」と呼ばれる建築家を教えてくれたのは親友で、以来彼のいろいろな建築をみるにつけ、その人間性に興味を持つようになった。

なにせプロボクサーから独学で建築家の道を志した人だ。

「生きること」の指針のいくつかは、安藤忠雄氏から得てきた。

「連戦連敗」という本は、世界の安藤忠雄ですらかくも・・・と学び、自分自身のプレゼンテーションの在り方が変った。

だからこの「建築家 安藤忠雄」に求めたものは、「生きる指針」だったのだと思う。直感的にそれを悟り、またその直感は読んで確信になった。

2009年、どう生きていくか?

-その答えに繋がるヒントをこの本から得ることができた。さまざまにあるが、終章「光と影」の一節は心に残る。

私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向って懸命に走っている。無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う。(引用終り:P382)

ボクは新年を彼が50坪の厳しい制約の中で信徒のために造った「光の教会」(大阪府茨木市)を見る処から始めたいと思う。

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