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2009年2月 7日 (土)

大前研一 最新刊 <「知の衰退」からいかに脱出するか?>

大前研一氏・最新刊は「集団知」をフィルターとした「21世紀日本人論」(光文社)である。

440ページのソフトカバーのこの本を買ったのは、その副題に惹かれたからだった。

そうだ!僕はユニークな生き方をしよう!!

第1章:「低IQ社会」の出現 第2章:官製不況の根は「知の衰退」 第3章:一億総「経済音痴」 第4章:政局と「集団知」 第5章:ネット社会と脳 第6章:無欲な若者と学力低下 第7章:「集団IQ」を高める教育改革 第8章:「低IQ社会」で得をしているのは誰か 第9章:勝ち組から学べ 第10章:21世紀の教養 

以上10章でで構成されている。

大前氏の文体は話し言葉のようで、歯切れがいい。だから同じ読書スピードで読んでいける。

内容は辛口だ。場合によっては抵抗感を覚える人も多いだろう。「低IQ」という集団知の視点は耳に痛いことばかり。

しかし大前氏の読者は「このままではいかんぞ!」と彼に発破をかけられることを内心望んでいるはず。

そういう意味で啓蒙書である。

その論理思考は、普通の日本人と日本社会からみると、アグレッシブ(攻撃的)で、革新的だ。この論理が日本社会に拒絶されるのは、既得権を守る守旧派にとっては容認できない解決法であるからだろう。

この最新刊を読んで、強く感じたのは、大前研一氏の現代日本に対する深い危機感と絶望であった。いままで感じたことのない深みにあると感じた。

しかし彼の持ち味は、行動をやめないこと。

少しでも自ら出来ることで、日本を変えようとしているところ。

冒頭に記した副題は、大前氏に当てはまる言葉であろう。

大前研一さんは、充分ユニークな生き方をしている

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