映画「チェ39歳別れの手紙」と私
いつの間にか、自分のブログに本音を書かなくなってた。
いや、本音を「書けなく」なってた。
日記なら、自分だけが読む。けれどブログという形式は、他の誰かが読むことを前提にして成立してる。だから本音をむしろ書かないことの方が多いかもしれない。
この映画は個人的な受止め方をすればいいので、万人向けではないと思う。
チェ・ゲバラ・・・えっ、誰 それ?
そういうのが自然だ。
ボクらの世代で、ゲバラを知らないものはいなかったけど、崇拝の対象ではなかったし、ボク自身、カッコいい男、ロマンティックな男というイメージが先行してた。
けれど、この映画をみてて、本音は哀しかった。
明らかに敗れると判ってて、あれだけの戦い方をして、ああいう最後で人生を締めくくったことへの無念さが、映画を観終わって自分の身体の中に入ってきた。
昨晩は浅い眠りになった。
朝、ああ映画のせいだなと自覚した。
あんな風に死なないでほしかった。
都市で今日も戦ってるビジネスマンがいる。
さまざまな困難と矛盾の中で、闘ってる。
そういう人間に、生き延びてほしいと思う。
だから、歴史に刻印され封印された記録は重かった。
しかし、観てよかった。
カタルシスがないからこそ、自分の生き方にきっとこの映画は何かを残してくれる。
辛いものを辛くない形で呑み込ませて・・・ソダーバーグにやられた訳だ。
映画もまたひとつの体験になる。
そんな事をボクは思った。
| 固定リンク
コメント