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2009年3月21日 (土)

映画「ワルキューレ」

ヒトラー暗殺計画の実話をトム・クルーズが演じた。

見応えあるドラマだった。

こんなに大規模な暗殺計画とは知らなかった。これが40位あったヒトラー暗殺計画の最後となり、この九ヶ月後にベルリンは陥落した。

トム・クルーズ演じるシュタウフェンベルク大佐の発案した“ワルキューレ作戦”はクーデターの規模。

この暗殺が未遂に終わった歴史を知っているので、どのように計画が破綻していくかをみることになる。

完全犯罪が僅かのズレから破綻していくのと同じ。

この暗殺計画にも様々な変数が重なり、未遂に終わった。

その過程が興味深い。

ヒトラーが頂点に立つナチのシステムは九ヵ月後に崩壊する。

しかしこの時点でまだそのシステムは機能してる。

それを転覆させようとするシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)は変革者であり、その変革を実行し敗れた訳である。

しかし、敗れて無意味であったか?というと違う。

それが、歴史の深い真実だろう。

最後の最後に、シュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ)の発する言葉が、映画の中に定着された事の意味。

知られなかった歴史の事実を、映画が世界に知らせる力。

トム・クルーズが費やした情熱は、そこにあるとボクは思う。

時代は変っても、世界はシステムとシステムとの覇権争い。

システムの矛盾に満ちた軋轢に満ちている。

そこで戦っている人々と、トムが演じたシュタウフェンベルク大佐には、どこかに共通項を見出せるのだろう。

何かのために戦った者という共通項が。

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