映画をつくること
高校二年の次男坊が、GW中に映画をつくった。
高校の先生が結婚されるので、皆で集まってビデオ・レターをつくろうという話だった。
なので、手持ちのハンディカムを貸してあげた。
ハンディカムの操作方法を教えようとしたら、「ボクはかなりできるよ」と云われてしまった。
前から意識することなく、撮らせてたみたいだ。
順調に進んでいるか、気になっていたが、自主的に始めた事なので、見守ることにした。
先週、ちょっと見てみる?と云われた。
見せてもらった。
ー「ビデオレターが撮れなかったので、映画をつくった」。
映画をつくった?
オールラッシュに近い状態で、映像をみて、驚いた。
しっかりしたエンタテインメントになっている。
高校生の同級生たちが集まって、あるストーリーに基づいてお話が展開し、最後に、先生の結婚を祝うという形に収斂してく。
確かなキャメラ・ワーク。
GWに編集するという。
ー編集したことある?
そう聞くと、このムービーメーカーは簡単なので、なんとかやれそうだ、と云う。
(頼もしい。)
映像にサウンド・トラック、そしてテロップと、上手にPCを操作して、ちゃんとしたムービーを仕上げた。
こちらが助言して、本人がそうだと思える部分は取り入れてくれたが、自分がこうだと思った部分は譲らない。
しまいには「監督」と呼んだ。
DVDに焼いて、結婚式場の宴会係に届ける処は、フォローした。
せっかくみんなのお祝いの作品が、万が一のアクシデントで上映できないとしたら悔やまれる。
式場でリハーサルし、そのDVDは再生できることが確認できた。
当日、もう一枚焼いてあげたDVDを本人に持たせた。
「万が一の場合には、このDVDを使いな、ね」
結婚式の披露宴は、とても盛り上がったらしい。
よかった、よかった。
自分が初めて8mmで映画をつくったのが、高校二年の時だった。
不思議なことに、次男坊は高校二年で、ハンディカムで撮影しPCで編集して映画をつくった。
いとも軽々とつくったことに驚いた。
絵を描くことも、楽器を演奏することも、映画をつくることも、次男坊には同じことかもしれない。
<映画をつくる>という心理的障壁など、ほとんどなくて、映画をつくったことに驚くと共に、教えられた。
たいへんな事だと思い込むよりも、見る前に飛べ。
そういうことが、若さ なのかもしれない。
映画監督になりたいならば、映画をつくればいい。
それを、次男坊から教えられた。
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