村上春樹氏 最新長編小説 1Q84
(これはブック・レヴューではありません。設定もストーリーにもふれません。ご安心を。)
新潮社から5月29日に発売されるという村上春樹氏の久しぶりの長編小説が、既に書店の店頭を飾っていた。
それを手にとって、新刊上下巻の量感を確かめた。
パラパラと中身を読んだ。
IQ84(アイキュー84)だと誤読してた。
1Q84
ichi-kew-hachi-yon
そう小さく但書き。
BOOK1のイエローの帯には、過去と現在の相関にふれる文章がある。
BOOK2のブルーの帯には、心とものごとと世界に言及する文章がある。
村上春樹氏の意向で、徹底的に情報を遮断された中で、発売される最新小説の発行日は奥付では2009年5月30日とあり、HPや店頭のポスターでは5月29日と告知され、僕は28日に書店の店頭で、その最新刊の量感を確かめてる。
永らく小説からは、遠ざかってた。
生きる現実に比べ、小説家の妄想力や想像力は、自分を納得させてくれないと思ってた。
いろいろな小説を手にとっては、平台に返していた。
小説から遠ざかっていた永い時代、ボクは現実を戦っていた。
そして今も、戦っている。
けれど今日、ボクは、村上春樹氏の最新小説を購入することにした。
今日、自分がこの小説を手にとって店頭で逡巡している事に、何か意味があると思えたからだ。
買わないで、立ち去る自分がいた。
購入して、読み始める自分もいる。
二つの未来の自分がそこにいる。
そしてボクが選んだのは、購入して、読み始める自分の方だった。
村上春樹氏の初期の小説から、時代の空気を共にしてきた自分は、自分の生きる世界の解釈を、今一度、村上氏の世界に描かれる彼の物語の中で探ってみたいと考えた。
それが、ボクのこの「1Q84」を、今日手に入れた理由である。
ボクは、明日になったら、買わなかったかもしれない。
けれど人生というものは、そのようなものであると、既にボクは知っていた・・・。
ボクは、1Q84を読むべき運命にあったのだ。
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