皆既日食に祈る
厚い雨雲の覆った東京で、空を見上げる人は少なくなかった。
欠け始めの時刻(11時12分)には、占いに関する取材を行ってた。
ーこの時間に祈ると願いが叶いますよ。
そう占いの専門家に促され、我々スタッフは祈ることになった。
(まさか、そのような展開になるとは・・・。)
けれど祈った。
祈る時に、自分にとってなにが大切なのか、よく判る。
やはり家族の健康。
健やかな生活をしっかり祈った。
皆既日食は占いでは、吉事ではないようだ。
確かに古代、太陽が隠れるこの現象はハッピー・アワーでなかったことも想像できる。
奇跡という言葉がリアリティを帯びる。
その頂点で祈りを捧げる行為は、何か神聖だった。
東京では空が暗くなるような感じはしなかった。
けれど、ボクの心の中に、祈りの特別な一瞬が刻まれたという感触が残った。
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