« 外苑前の銀杏並木が色づきはじめました | トップページ | 今年もあと39日 窮すれば通ず »

2009年11月22日 (日)

3時10分、決断のとき

久しぶりに泣ける映画だった。

クリスチャン・ベイルのファンだから英雄でない彼がまた良かった。

3時10分、決断のとき [DVD] 11月20日にDVD発売。

やっと観れた。

(まだ観ていない人に映画の楽しみを損なわないように書きます。)

牧場主ダン(クリスチャン・べイル)は決してヒーローではない。

借金苦にあえいでる。

そんな彼が200ドルの報奨のために、強盗団の首領ベン(ラッセル・クロウ)の護送役を引き受ける。

3時10分ユマ行の列車に乗せるミッション。

原題は「3:10 TO YUMA」。

原題のままで良かったのに。

クリスチャン・ベイルは最初から決断してる。

守るべきものが何であるか?-最後に観客は知らされる。

男の友情の物語と宣伝されているけれど、実は違う。

男と男が共感する、認め合う瞬間が積重なって最後に大きなカタルシスに辿り着く。

男はそうでなくてはいけないさ。

そういう共感だ。

そこにあるのは、男という存在が家族の中でどうあるべきか?どうありたい存在なのか?という問いに答えるようなもの。

この映画は、実は屈折したホームドラマなのだ。

父と子のホームドラマである。

子は父親をロール・モデルとして育つもの。

けれど誰もが英雄であれるわけではない。

誰もが恵まれている境遇であるわけでもない。

特に現代においては。

男の原型が西部劇の古典的な枠組みを借りて語られる。

ヒーローではないクリスチャン・ベイルが、最後に英雄として昇華する。

そして実は現実社会で生きる大人の大半が、このクリスチャン・ベイルと同じ境遇にいる。

何のために戦うのか?

その問いに神話を呈示してくれる。

ひとりで観た。

果たして息子と安心して観ていられるだろうか。

自信ない。

男の神話を、一人で充填した。

|

« 外苑前の銀杏並木が色づきはじめました | トップページ | 今年もあと39日 窮すれば通ず »

コメント

見終わった後、鼻のあたりが、キューンとしてしまいました(不覚にも泣いてしまいました)。こういう映画、僕は大好きです。

本年もよろしくお願いいたします。

投稿: まえなか | 2010年1月13日 (水) 01時19分

まえなかさん

まえなかさんに薦められなければ、見落としてしまっていた可能性大です。

観終わって、何年か後に再び、もう一度観てみたい映画です。

教えてくださり、どうもありがとうございました。

まだまだ、映画は、捨てたものではありませんね。


投稿: チャーリー | 2010年1月13日 (水) 12時09分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 外苑前の銀杏並木が色づきはじめました | トップページ | 今年もあと39日 窮すれば通ず »