不毛地帯
再開した「不毛地帯」を週末に観た。
HDDレコーダに録画しておいて、週末にゆっくり観る。
「不毛地帯」は、ビジネスマンにとって見ごたえのあるドラマに仕上がっている。
第11話は、里井副社長(岸部一徳)の権力欲が見物だった。
岸部一徳の低い声がいい。
狭心症の発作で倒れても、権力を手放すまいとする業の深さ。
ビジネスの世界にはつきものの権力志向の人間の側面が描かれる。
不毛地帯というタイトルは、シベリアのみを指すものではなくて、このような権力ドラマもまた指し示しているのだろう。
壱岐正(唐沢寿明)からは、あまり権力欲が感じられない。
むしろ与えられた能力を、与えられたポジションで果すことに忠実であろうとしているかのようだ。
そういって権力を軽んじている訳ではない。
権力が与えられなければ、壱岐の構想するビジョンが叶えられないことを、壱岐は一番知っている。
壱岐が興味深い人物造型なのは、エゴよりも利他や大義というものに向かう心性と、なんとしてでも勝つという処に壱岐のエゴが集約してる、その矛盾にあるだろうか。
また来週が楽しみだ。
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