電子書籍の衝撃
キンドルやアップルiPadの登場で、本の世界がどうなるか?
実は、この本を読むまでちゃんと考えてはいなかった。
本が大好きで、果たして自分は電子書籍を読むだろうか?-くらいに考えていた。
著者の佐々木俊尚(ささき・としなお)氏は、毎日新聞記者から月刊アスキー編集部を経たフリージャーナリストで、IT分野を平易に解き明かしてくれるので、今まで何冊もお世話になってきた。
そして、この本は知的で極めて面白い。
そうか、電子書籍の世界へのパラダイム・シフトとはこういうことだったのか・・・と興奮した。
音楽の世界で生じたデジタル化の流れをベンチ・マークし、その歴史的必然を、書籍の世界に当てはめてみせる。
「セルフパブリッシングの時代へ」と題された第3章の次には、日本の出版文化が駄目になった理由を紐解いている。
本を愛する者であれば、新しい書籍の流通の開国を迎えなくてはならないという認識を持った。
ひょっとすると、それは本の歴史の最初に回帰することかもしれない。
300頁の新書版は、平易に読めた。
1日で熟読した。
そしてちょっと先の世界が垣間見れる貴重な体験をした。
ちょっと未来をみることー久しく目の前の事に係わりすぎていた。
そしてこの時代の変化に適応することを、再び考える。
自分自身がセルフパブリッシングすることを、密かに考える。
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