長男の武勇伝 資格試験を終えて
ワールドカップの初戦勝利を、長男はなにより喜んでいた。
興奮気味に語ってくれた。
長男は長い資格試験の勉強を経て、この日曜日その試験を終えた。
自己採点をして、ほぼ合格ラインを超えたという確証を得た。
日曜の晩に、試験を終えた長男と待ち合わせをして、軽く飲みにいった。
前回の試験では苦杯をなめた。
今回の勝利を祈念して、別のお店に入る。縁起をかつごう。
そこで長男の話を聞いた。
それは、控えめな「武勇伝」だった。
ただただ聞き役に徹した。
どんな問題が出て、どう切り抜けたか?
どこで予想が的中する「奇跡」が起きたのか?
試験勉強が、どれ位大変であったのか?
彼がそのドラマの主役であり、勝利を手にするまでの苦闘の記録なのだった。
武勇伝を語る長男の顔は、すっきりとしていた。
すがすがしかった。
(君は成長したね。)
「図書館の使い方をパパに教えてもらって、感謝しているよ。僕は充分、図書館で勉強する術を身に着けたよ」
長男の言葉が、うれしかった。
勝利すること。
そのうれしさは格別だが、そうやって戦い勝利できるという自信がなによりうれしい。
どのような戦いであっても、勝利の方程式には王手をかけてほしい。
ワールドカップの中継も、報道も、こころおきなく見ればいい。
その中に、君は勝利の在りかを探っているはず。
次の試合は、一緒に応援しよう!
そう朝に約束して、ボクは家を出発した。
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