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2010年10月12日 (火)

職務経歴書

最近の転職市場では、職務経歴書の準備が当たり前になった。

この職務経歴書、起業や創業においても事業計画書に「キャリア」という形で記される。

新しい事(就職・起業)を成すとき、自分自身の棚卸しをすることは大切な作業である。

そうは判っているものの、ちょっと苦しい作業になった。

ゴーギャン畢生の大作のタイトルを思い出す。

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

Where Do We Come From?  What Are We?  Where Are We Going?

自分の人生を振り返って、どこから来て、何を成し、そしてどこへ向かおうとするのか?を整理しながら考える。

経験で得たもの、発揮しきれていない能力、そして解決すべき課題なども考えざるをえない。

自分自身を見詰めるように、人はできていない。

不完全な自分・・・。

自信満々で、自慢できる人間にはボクはなれそうにない・・・。

正直、骨の折れる作業だった。

十数年前に初めて転職を試みた時には、職務経歴書を書くことが楽しかった。

世界と自分の将来は、クリアにみえていた(そう思えていた)。

しかし今、自分が職務経歴書をまとめる段になって、辛い作業に変った。

それは何故だろう?

これは自分のカタログなのだから、割り切ってアピールできる項目で作成すればいいのに、何故こんなにやりたくない作業なのか?

それはおそらくこういうことだ。

自分の職業人生を振り返って、誇れることは少ない。

その多くはたくさんの敗北であって、会社の都合による人事異動、あるいはさまざまな軋轢が甦ってきた。

手に残った僅かばかりの勝利を、誇らしく語る気持ちになれない。

つまり、アピールなどしたくない気持ちがずっと続いているのだった。

それでも前に進むには、draft案をつくらなくてはならない。

そしてそれを何とか片付けた朝。

早起きして一応の完成を見た。

そのとき、書斎からみえた空は美しかった。

これで次に進める、そう思った。

少なくともボクは生き延びて、次を生きようと願っている。

一握りの僅かな勝利をポケットに隠し持ちながら・・・。

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