11月の終わり 江の島の日没
11月の終わりに、自然の中に身を置いて、心を整えたいと考えた。
ヴィジョン・クエスト。
夕方、江の島から相模湾を一望できるお気に入りの場所に立った。
11月は誕生月だった。
そして、ボクにとっては谷間の月だった。
谷の歩き方に不慣れではないけれど、遅々とした歩みには忍耐が必要だった。
鳥たちの飛翔を、飽きることなく眺めた。
その息遣いを感じ取れるまで。
その滑空する姿に、深く感情移入した。
自分は鳥だ・・・そう思える位、感情移入した。
人はたくさん失って、しかし一握りの何かを手に入れればいい。
自分が価値を置く小さな何かを。
エゴ(欲)から遠ざかって、心の中に静かな気迫が充ちてきているのを感じた。
今まで経験し手ごたえのあった戦い方を、少し参考にしよう。
そして少しは、受験や就活の息子たちに、そんな戦い方の極意を伝授してあげよう。
どんな時でも、余裕の雰囲気と笑顔を忘れずに。
(結局、やせ我慢というのも男の美学かもしれない。)
すっごくたいへんな時に、たいへんな顔をせず、へらへらしよう。
何故か、一枚の写真を思い出した。
第二次世界大戦のノルマンディー、Ddayの前に、確か防空壕で撮られた一枚の写真ー。
アンドレ・マルローが葉巻をくわえて作戦会議に臨む写真。
空襲の最中、紅茶を嗜む英国での写真が、脳裏に浮かんだ。
苦しかった11月よ、ありがとう。
明日から12月。
いい戦いをしてみせますぞ。
| 固定リンク
コメント
ご無沙汰いたしております。
人生は(仕方ないですがある意味)戦いなのではないかと思います。
ひとくくりでそう言い切ってしまうのは嫌ですが。
子どもを持つ親、という身としては、決してユートピアとは言えない今の世の中に、我が子を送り出して行かざるを得ない……そんな状況もつらいですよね。
思えば、これまでも辛い日々が続いてきたように、残りの人生も、辛い日々が続いていくのでしょう。
自然環境にいる動物たちのミッションは、「子どもを残す」=「次世代に命をつなぐ」、ただそれだけです。こどもが生まれ、ある程度自立できたら、親は意外とあっさり死んでしまう。
人間も動物なのだから、そこだけは忘れないようにしなければ、と思います
がんばりましょう。
投稿: arriba | 2010年12月 3日 (金) 01時31分
arribaさん
深い思いの込められたコメントを、どうもありがとうございます。
またご連絡を頂きながら、こちらからご連絡すらできずにいる余裕のなさ・・・申し訳ありません。
「戦い」・・・とてもよくわかります。
今現在、一番手ごわいのは、自分の中にいる「内なる敵」との戦い、でしょうか。
世界を貧しくしてしまうニュースや報道に、あまり囚われないようにと思っています。おおよそ、報道する側は、現実の体験(経験)を経ないまま、自分自身の恐れを現実に投影している場合が多いように見受けられます。
データに従い、すべてをネガティブに処理するトリックに、そろそろ免疫をつけようと思います。
我が子には、自分の戦いぶり(場合によっては、負けっぷり)を、ガラス張りにして、見せてあげようと思います。
男の子には、大人が戦う姿をみせてあげたほうがいいと思うので。
カッコ悪いオトンであっても、です。
がんばりましょう。
投稿: チャーリー | 2010年12月 3日 (金) 22時55分