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2010年11月12日 (金)

週刊現代 「大研究 死ぬまで現役」

週刊現代(11/20号)を、久しぶりに購入した。

何年ぶりだろうか?

昔はリーマンの週刊誌だったように思う。ギラギラしていた。

さて、興味を惹いた特集は、「大研究 死ぬまで現役」でした。

最後までカッコよかった俳優・池部良氏(享年92)の「色気」を終章に配置した四章だての特集は、なかなか読ませるものだった。

特に八十歳をすぎて現役で働く14人の生活と意見を編んだ第一章は、ためになる。

桂米丸(85)氏、なだいなだ(81)氏、小沢昭一(81)氏、童門冬二(83)氏、妹尾河童(80)氏、他、八十歳を超えてなお現役でいる人生の先輩の言葉には、アンダーラインをひきたくなるような箇所が随所にあった。

例えば、精神科医・なだいなだ氏は、年金をもらわないことで気持ちの必死さを維持していると云う。

小沢昭一氏は、仕事で外に出向き、「毎日、外の風を浴びて」生きていると語る。

外の風を浴びて、生きたい。

飄々と、そして人それぞれ、わが道をいく、その姿。

自然体のその朗らかさが、好ましい。

八十代ははるかかなたの想像もつかない境地だ。

けれど、自分はこれからのロールモデルを欲しているのだろう。

週刊現代も、また随分変わったものだ。

平凡パンチやポパイやホットドッグの読者が、中高年になって、週刊現代を支持しているのだろうか?

週刊新潮や週刊文春の「おじさん」ぽさとは違う誌面づくり。

意外と真面目で、好感が持てた。

モノクロのグラビアで特別企画として、がんで逝った有名人「いのちの一句」が編まれていた。

そこには、小津安二郎監督の一句も収められていた。

「口づけも夢のなかなり春の雨」。

うむ。

艶やかだなあ。

円覚寺の墓石には、“無”と一字、刻まれていると云う。

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