週刊現代 「大研究 死ぬまで現役」
週刊現代(11/20号)を、久しぶりに購入した。
何年ぶりだろうか?
昔はリーマンの週刊誌だったように思う。ギラギラしていた。
さて、興味を惹いた特集は、「大研究 死ぬまで現役」でした。
最後までカッコよかった俳優・池部良氏(享年92)の「色気」を終章に配置した四章だての特集は、なかなか読ませるものだった。
特に八十歳をすぎて現役で働く14人の生活と意見を編んだ第一章は、ためになる。
桂米丸(85)氏、なだいなだ(81)氏、小沢昭一(81)氏、童門冬二(83)氏、妹尾河童(80)氏、他、八十歳を超えてなお現役でいる人生の先輩の言葉には、アンダーラインをひきたくなるような箇所が随所にあった。
例えば、精神科医・なだいなだ氏は、年金をもらわないことで気持ちの必死さを維持していると云う。
小沢昭一氏は、仕事で外に出向き、「毎日、外の風を浴びて」生きていると語る。
外の風を浴びて、生きたい。
飄々と、そして人それぞれ、わが道をいく、その姿。
自然体のその朗らかさが、好ましい。
八十代ははるかかなたの想像もつかない境地だ。
けれど、自分はこれからのロールモデルを欲しているのだろう。
週刊現代も、また随分変わったものだ。
平凡パンチやポパイやホットドッグの読者が、中高年になって、週刊現代を支持しているのだろうか?
週刊新潮や週刊文春の「おじさん」ぽさとは違う誌面づくり。
意外と真面目で、好感が持てた。
モノクロのグラビアで特別企画として、がんで逝った有名人「いのちの一句」が編まれていた。
そこには、小津安二郎監督の一句も収められていた。
「口づけも夢のなかなり春の雨」。
うむ。
艶やかだなあ。
円覚寺の墓石には、“無”と一字、刻まれていると云う。
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