セカンドバージン 愛なのか? それとも・・・
第8回のタイトルは、「愛しているのは私」。
ほとんどカタストロフィーの最中にある登場人物をみていると、マクベスの台詞を思い浮かべてしまう。
out, out, brief candle.
登場人物たちは、つかぬまの灯(ともしび)のように、揺らぎ、彷徨っているかのよう。
(いつか、この苦しい時を懐かしく思い出す時が来るのだろうか?)
鈴木京香(るい)さんが愛しているのは、本当は自分自身の欲望、かもしれない。
長谷川博己(行)さんは、その欲望を投影している対象に過ぎないかもしれない。
長谷川博己さんもまた、野心の彼方に蜃気楼をみているかもしれない。
愛は、もっと豊かなものではないか?
そうドラマを観ていて思う。
鈴木京香さんは、不幸の影におびえているかのようだ。
そして不幸の影におびえる物語を、悲劇と呼ぶのだろう。
このドラマにでてくる人々は誰もが、つかのまの灯のように、自ら愛を語っても、それは自らのエゴで支えられているがゆえに揺らぐ。
太陽のように、人々をあたため照らし出す愛のない世界。
それは不毛の惑星の物語なのだろう。
| 固定リンク
コメント