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2012年9月10日 (月)

映画「ピナ」

舞踊家ピナ・バウシュが突然逝去して、一時は制作を断念したヴィム・ヴェンダーズが完成させたドキュメンタリー映画をDVDで観た。

本当は劇場で3Dで観たい。

ピナの舞踏をシアターで観れる面白さと、市街地でダンサーたちが舞う面白さ。

ストラビンスキーの『春の祭典』のバイタルな高揚。

チャイコフスキーの『悲愴』が工場内で舞われる意外な美しさ。

市街で舞うダンサーたちは、現代人の様々な感情をそのまま解き放って、しかも美しい。

これを3Dで観れたら、きっと全く新しい視覚体験となるのだろう。

ビナに対する哀惜の情が、ダンサーたちのモノローグとポートレイトから伝わってくる。

ヴェンダーズは、この映画を福島で、上映したと知った。

力づけられる映画を、彼は造った。

永年の友、ピナを、ヴェンダーズは映画の中に、永遠の存在として刻んだのだ。

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