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2012年10月20日 (土)

親友と 渋谷で

久しぶりに、会社帰りに親友と飲んだ。

親友は定年後、新しい会社に八月から勤めていた。

新しい環境と役割に無事うまく適応しているのだろうか? そう心配していた。

携帯メールは控えていた。

ひとり頑張る時期が大人のオトコにはある。

そんなことを、ボクもまた経験して知っていた。

けれど十月も下旬の昨日の朝、携帯メールを打つことにした。

ー『冬になる前に熱燗で一杯飲りましょう』 。

返信は直ぐにあった。

今夜なら、空いている、と云う。

早いな〜。

元気そうで良かった。

渋谷のスクランブル交差点に近いJR改札口で待ち合わせをした。

再会しそれから雰囲気のよさそうな焼き鳥屋に入った。

週末のささやかな解放感が親友の表情を明るくしていた。

大きな制作会社の役員までした親友は、デザイナーからマーチャントに変身して定年まで勤め上げ、そして退職したのだった。

卒業、そんな言葉がふさわしかった。

卒業と同時に社員数人の会社に請われて就職した。

肩書は部長と聞いていた。

親友は、鞄からニコンの一眼レフと矩形のキャノンのイクシィを出してみせてくれた。

今は二十年ぶりに現場に戻り、今日はひとり店舗写真を撮りにいったと云う。

前より少し自由になった親友がそこに居た。

良かった。

役員の頃のストレスに比べれば。そう語る親友もまた家族を支える責任から少しづつ自由になっているようだ。

話はお互いの健康のことから、それぞれの死生観にまでおよんだ。

ボクもまた一日の終わりに一日が無事に終わることの有難さを話した。

若い頃には見えていない人生の摂理のようなものがあるのだ。

三十年以上のつきあいは、そのまま昭和から平成の時代の流れに重なっている。

得難いものは友なり。

ボクはホッピーを静かに一本だけ楽しんだ。

親友は熱燗を何度かお代わりしていた。

そして渋谷のスクランブル交差点傍で親友と別れた。

握手がいつもより強く感じられた。

いつもよりそれは確かに温かだった。

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コメント

チャーリーさんのように、何十年経ったあと、親友と語り合えたらいいなと憧れにも似た気持ちを抱いています。
私はまだまだ、きっと本当に語り合えるような心の余裕がないんです。
いつか余裕を持って語り合える大人になりたいと思います。
私もいつか、「人生の摂理」というものが分かればいいな。

そして、遅くなりましたが2600回おめでとうございます^^

投稿: とーこ | 2012年10月20日 (土) 23時34分

とーこさん

コメントを寄せていただき、ありがとうございます。

もしも人生に通信簿のようなものがあるとしたら、いつ頃もらえるんでしょうね。

若い頃の通信簿と年齢を重ねた世代の通信簿は尺度が違うかもしれませんね。

オールAでなくても良いから、落第点はもらいたくないです。

「人生の摂理」・・・少し大げさに言ってしまいましたが、そんな摂理や法則が人生にはいくつもある気がします。

お天道様は、みていますから・・・。

投稿: チャーリー | 2012年10月21日 (日) 07時44分

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