江副浩正氏 逝去の報 リクルート事件の事
リクルートをつくった江副氏逝去の報に接した。
「情報化社会」という言葉は今はもはや使われないけれど、江副氏は情報化を推進した稀代の経営者であったと思う。
仕事を通じて、リクルートの社員やリクルートの出身者と出会った。
江副氏に薫陶をうけた人から、江副氏のことを伺ったこともある。
あのリクルート事件が起こった年に、日本は昭和から平成に変わった。
ボクはアドマンとして名古屋に転勤した。
ニッポンのバブルが破裂するまで膨張していた時代。
きちんとボクは、リクルート事件のことをウォッチしてきた訳ではない。
けれど今、検察の不祥事を知るにつけて、あのリクルート事件で正義の味方としての権力、正義の論陣を張るマスコミの狂騒に違和感を覚えていたことを思い出した。
今の時代の構造的問題、つまり政治とメディアとカネと権力の構造は、このリクルート事件の中にすべて揃っているように思える。
事の良し悪しを問う前に、この事件を今一度、ボクは捉えなおしてみたいと思った。
自分史と日本の現代史を重ねあわせる試みだ。
自分の生きた時代を、しっかりと知っておきたい。
そのために、まず江副氏の著したリクルート事件の書物を読むことにした。
当事者の言葉で語られる事件の実像、江副氏は自らの死後もこの書物が残ることを願っていたに違いない。
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