55歳からのハローライフ 「トラベルヘルパー」
観終わってからも、時々このドラマのことを考える。
考えさせるチカラを持ったドラマなのだろう。
小林薫がいい!
安田成美もいい!
小林薫が六十台にして恋におちる。
そう、恋はするものではなくて、“落ちる”ものなのだ。
シャワーを浴びながら涙する小林薫を、誰が笑おう。
いくつになっても、恋する、いや恋ができるオトコは恰好いい。
それがどんなにミジメでも。
寅さんの佇まいが、小林薫の役柄に漂う。
そして、映画『砂の器』。
あの映画も涙をしぼる映画だった。
隠し通さなくてはならない痛みがあり、それが安田成美に転換されている。
この世界には、どうにもならないものがある。
映画『砂の器』は、それを宿命と名づけた。
小林薫が、新たな仕事の展望を抱く処で、このドラマは終わる。
いい終わり方だった。
もう一度観直したい。
オトコはいくつになっても、恋するオトコの方がカッコいいと思わせるファンタジーだ。
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