映画から学ぶ 「ウルフ オブ W .S.」と「東京難民」
どちらもお薦めしにくい映画です。 特に女性には。 しかし、マーチン・スコセッシ監督の「ウルフ オブ W.S.」は映画としては一級でスコセッシ監督の映画を観てきた人には、安心して観れるエンタテインメントである。 ただし、男性には! 「東京難民」は映画としては一級とは言い難いが、地獄巡りのお話としては、大いに反面教師として学ぶべきところがあった。 二つの対極にある映画は、お金と欲望について、実は合わせ鏡のように位置する。 共通するのは、どちらも幸せではないヒーロー、あるいはアンチヒーローが狂言回しをしていることだ。 強欲な資本主義とは何か? それが描かれてる。 資本主義とは何か? ひとつの答えはこうである。 賢い者、あるいは狡猾な者が、弱者から収奪すること。 哀しい現実だが、お金が唸っていようが、お金が無かろうが、そこからお金を収奪する様が、この二つの映画には描かれる。 知的な好奇心を刺激するスコセッシ。 「東京難民」の主人公は? 大いに反省する必要がある。 たくさんの誤った選択。平和ボケした自己認識。 強欲な資本主義にやられて、しかし彼は気がついているだろうか? 世界で最も豊かな国に生まれたこと。それを感謝するでもなく、流されるがままに流されてる自分のことを。 格差社会という言葉がでてくる。 富の収奪は古今東西行われてきた。 賢くあろうと人が学ぶのは、生き延びるため。 そんなことを、この二つの映画は教えてくれる。
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