都議選 バブルの構造
都議選の結果にその当事者たちも驚いている。勝者も敗者も。
有権者もまた驚いている。国民も現政権もまた驚いた。
この一週間、様々な識者がこの現象について論じている。
それを読みながらいろいろなことを考えた。
間違いないことは、このような決定的結果を立候補者も有権者も識者も予測していなかったということだ。
結果が出て、後付けで様々な理由が述べられている。この現象を理解したいがために。しかしそれらで全て事の本質を明らかにできるかどうかは未知数だ。
現象面でどのようなことが起こったか?
与党はほぼ消滅した。
新たな党が一気に議席を席巻した。
受け皿となるべき野党も凋落した。
乗り換えた党は現有議席を確保した。
バブルの発生と崩壊の構造にこれは似ている。
いきなり増えた所はそのエントロピーを維持することは出来ない。したがって次には一気に萎む可能性が高い。
消滅した処から這い上がって行くには、一定の時間を要するだろう。消滅するだけの理由、バブルが弾けた理由があるから、弾けたのだ。
“受け皿となるべき”と考えていたのは、凋落した党の都合のいい期待に過ぎないだろう。もはや最初から選択肢に入っていないのかもしれない。
乗り換えた党は賢いともいえる。小判鮫の生態をみるかのようだ。
水面に大きな水滴が落ちた。
その衝撃波が四方に広がる。
ゆらぎの中で、次の局面が始まる。
奢るもの久しからず。それは全ての局面で有効だ。
一気に膨らんだ党勢について、最もそれは問われる警句になるだろう。
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