「お金に稼いでもらいませんか」
土曜の午後に、金融機関から営業の電話がかかってきて、こんな言葉が電話の向こうから聴こえた。二十代のその女性と面識はないが耳許でその台詞を聴いた時に思わず出た言葉があった。
「自分が稼いでるのでいいんですよ」
大人げないかもしれない。しかし自分らしいリアクションだと思った。
お金に稼いでもらうつもりのない自分がいる。
二十代の女性がもしもお金に稼いでもらったことがあるとしたら、もっと働いて稼ぎなさいと説教するだろうか。
儲け話は、向こうからやってこない。
そして、ボクはネギを背負ったカモでもない。
ずる賢いカラスかも。
先の読めない時代だ。
土曜日に電話をかけてくる相手の労を労い電話を切った。
そうやって生きている相手もまた一所懸命に仕事しているのだ。
仕事で稼いでいるのだ。
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