東京オリンピックのプレゼンテーションの目的は、IOC委員の心を掴んで、TOKYOに一票を投じてもらうこと。
最終プレゼンまでの永い永い招致レースの最後の総仕上げである。
マラソンでゴール直前でラストスパートをかけ、一位になること。
二位に栄光はないのだ。
東京オリンピック自体の企画力、ロビイスト活動、政財官の支援、それらを統合して、最後にIOC委員の心を魅了することが、オリンピックのプレゼンに求められる水準である。
アスリートを配したこと、アスリートの心情から、オリンピック・ムーブメントを語らせたことの良さ。
英語とフランス語を駆使して、そして笑顔とジェスチャーによって、情熱と誠意を表現した良さ。
そして。
そして、滝川クリステルさんの「お も て な し」。
その後の拝む仕草。
おそらくIOC委員のハートを射抜いたに違いない。
ニッポンのエキゾチックでアルカイックな魅力が、彼女の拝む仕草にシンボライズされた。
そして「お も て な し」という言葉は、コンセプトとして、ニッポンのホスピタリティを象徴して秀逸だった。
最終プレゼン自体が、おもてなし なのである。
七年後にも、この「お も て な し」のコンセプトは生き続けるだろう。
ニッポンが「おもてなし」の国であることを世界は希望したのである。
それを伝えることが出来た。
滝川クリステルさんは、きっと心のきれいな人なのだろう。
人の心を打つのは、信頼できる人の心からの思い、善なる思いの表出なのだろう。
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